気管支喘息
SYMPTOMS
喘息の症状
喘息の主な症状は、咳や痰、息苦しさ、呼吸時のゼーゼー・ヒューヒュー(喘鳴)などがあります。
喘息の症状は、1日の時間帯では、夜間や早朝に起こりやすいと言われています。
また、季節の変わり目や気温差が激しいとき、疲れているとき、風邪を引いたとき、症状を引き起こすアレルゲンや刺激物質などを吸い込んだときに起こりやすいと言われています。
ABOUT
喘息について
喘息は変動性のある病気と言われており、1日あるいは1年のなかでも、症状がひどくなるときと落ち着くときがあります。これは、症状のきっかけとなる刺激の原因物質が常に一定ではなく、一日一日や季節によって多くなったり少なくなったりするためです。
CAUSE
原因
症状のきっかけとなるものには、アレルゲンとそれ以外のものがあります。
アレルゲンとはアレルギー反応を起こす原因となる物質のことで、ダニやカビなどがあります。
アレルゲン以外としては、タバコの煙や風邪が代表的です。症状を引き起こす物質は人によってさまざまで、いくつかの原因物質が組み合わさって起こることもあります。
喘息の症状を予防するには、これらの刺激をなるべく避けることが大切です。
TREATMENT
喘息の治療
禁煙
アレルゲンを避ける
ストレスを減らす
気道の炎症を抑える
治療
吸入ステロイド薬
ロイコトリエン受容体拮抗薬など
気道を拡げる治療
(重症度によって、炎症を抑える治療に追加します)
長時間作用性β2刺激薬など
鼻炎や副鼻腔炎の治療
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などが合併している場合には、喘息と一緒に治療していきます。
気道を素早く拡げる
治療
短時間作用性β2刺激薬など
QUESTION
喘息に関する疑問
咳が長く続くんですが、これも喘息ですか?
風邪などの原因がなく、咳が1ヶ月以上続く場合は、咳喘息の可能性があります。
咳喘息は、喘息の前段階と考えられ、3割の人が喘息へ移行しますが、吸入ステロイド薬で予防できるので、早めに相談して下さい。
ステロイドの副作用が怖いので薬を使いたくありません。
喘息の治療で使われるステロイド薬は、吸入することで気道にだけお薬が届くように工夫されています。
もう咳も発作もないし、治ったんじゃないかな。
お薬やめちゃってもいいですか?
指示があるまでは現状のまま治療を継続して下さい。
症状がないからといってお薬を中断してしまうと、炎症が再燃し、症状が出てしまいます。喘息患者さんの気道は慢性的に炎症を起こしているので、炎症を抑える薬での継続治療が必要です。 治療薬の減量や中止は、主治医の先生が見極めて判断しますので、指示があるまでは現状のまま治療を継続してください。
症状のあるときだけ発作止め(気管支拡張薬)を使ってなんとかなってるんだけど、ダメですか?
それは間違いです!発作止めでは、気道の炎症を治療することはできません。
喘息という病気を氷山に例えると、咳やゼーゼー(喘鳴)という症状は氷山の一角に過ぎず、その下には慢性的な気道の炎症があります。発作止めでは、一時的に症状を抑えるだけで、気道の炎症を治療することはできません。
子供の頃、喘息だったけど治ったはずなんだ。
何でまた悪くなるんだろう?
風邪などをきっかけに再発する人も少なくありません。
喫煙やストレス、生活習慣の乱れなどが原因となり、風邪などをきっかけに再発する人も少なくありません。成人してからの喘息は治りにくいため、症状の軽いうちに治療を開始しましょう。
ちゃんと治療しているのに、咳がでたり苦しいことがあるんですけど。
人により原因が異なるので、主治医や薬剤師の先生に相談してください。
吸入ステロイド薬は吸入が正しく行えていないと、炎症を起こしている気道にお薬が十分量届かず、効果が発揮されません。また、アレルギー性鼻炎などを合併していると、喘息の治療だけでは効果が出づらいことがわかっています。ささいな症状でも必ず主治医や薬剤師の先生に相談して下さい。
きちんと対処することで、もっと良くなります。